2日の、
読売新聞(埼玉県欄)に興味深い記事がありました。
<記事の概要>
3月に行われた埼玉県公立高校入試の数学で、正答率が0.8%しかない「難問」が3題あったことがあった。
数学は2010年度以降、4年連続で平均点が50点(100点満点)を下回った。(42.4点。最も平均点の高い国語は65.6点。)
合否は合計点で決まるため、数学が難しすぎると、勝負は数学以外の教科になる。結果、「中学生の数学離れが進むのではないか?」、という懸念が生まれる。
埼玉県立総合教育センターのHPはこちら。(真ん中の平成25年度 入学者選抜学力検査結果)
新聞に載っていた問題(正答率0.8%の三問のひとつ)がこちら。
埼玉県教育局員さんのコメント
「思考力が問われるが、難しい問題ではない。『三平方の定理』など、授業で学んだ知識で解けるはず。」「(受験生は)一見して難しい問題を避けている。」
その通り!!実際に僕もこの問題を解いてみたのですが、本当にいわゆる「良問」だと思いました。
受験用の問題なので、みなさん制限時間3分で考えてみてください。
ただ一方で、実際の教育現場である、中学校の先生や、塾の先生から「難しすぎる」という声が上がっていることを考えると、「それもそうかもな」と思います。
個人的にはこういう問題は好きだし、残して欲しいと思うけど、それで数学離れが進んだら元も子もないし・・・・難しい議題ですね。
僕なりの解法は明後日アップします。
p.s.
松江北高校出前授業、サイエンスカフェも、いよいよ来週に迫りました。
しっかり準備をしたいと思います。
<11/8追記 解答例>
まず、問題文をよく読むと、気になるところがあります。
~x座標が負のものをB、正のものをCとし~
これはすごく丁寧な記述です。
シャーロックホームズ「緋色の研究」には、ホームズの
異常な事柄というのは、手がかりにこそなれ、けっして捜査の妨げにはならない
という名セリフがありますが、これも同じです笑。
このヒントに則って、Bのx座標を -a とおいてみれば、
Bのy座標はa^2 となるわけですが、
ここで、三角形の相似から、Cのy座標がわかります。
まず、問題文をよく読むと、気になるところがあります。
~x座標が負のものをB、正のものをCとし~
これはすごく丁寧な記述です。
シャーロックホームズ「緋色の研究」には、ホームズの
異常な事柄というのは、手がかりにこそなれ、けっして捜査の妨げにはならない
という名セリフがありますが、これも同じです。
このヒントに則って、Bのx座標を -a とおいてみれば、
Bのy座標はa^2 となるわけですが、
ここで、三角形の相似から、Cのy座標がわかります。
Cのy座標は4a^2となります。
そうすれば、Cのx座標は2aとなるのは明らかです。
また、こう考えれば、
BD:DC=1:2になります。
問題文より、AB:BC=1:3ですから、
AB:BD:DC=1:1:2 となります。
AB:BD=1:1より、
Bのx座標は-1.5(a=1.5)がわかります。
そうすれば、Bのy座標は2.25。D=(3,9)。
さて、この問題では、BCの長さを求めればいいわけですが、
AB:BC=1:3ですから、簡単に求められそうなABから求めます。
ABは二辺が1.5,2.25の直角三角形の斜辺ですから、
三平方の定理を使えば求められます。
ただ、ここで、1.5:2.25=2:3であることに気付いた人は、
2:3:√(13) を使ってから、 3/4 倍すれば、
AB=(3/4)√13
が求められます。
そうすれば、BC=(9/4)√13となります。
未知数二つに対して二つの式を立てて、
「解と係数の関係」などを使っても解けますが、時間がかかりますし、中学生にはよくない問題。
関数の問題なのですが、幾何の相似の知識が引っ張ってこられるか~だと思います。
こういう良問を作る作業は大変でしょうね。
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