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2013年12月17日火曜日

乱流と絵画





神奈川沖浪裏  (葛飾北斎、1831年~35年)


日本で最も有名な絵画、葛飾北斎の富嶽三十六景より。
この波は下から上に聳え立った壁のような形をしています。これは「孤立波」と呼ばれ、ソリトンと呼ばれる非線形波動方程式の解の形の一つ。とっても難しい、数学・物理的にレアなものなんです。


洋の東西を問わず、偉大な芸術家たちがこのような乱流に心を躍らせていたことがわかります。
いくつか紹介します。(絵の著作権はそれぞれの著作権者に帰属します


水の乱流のスケッチ(ダヴィンチ、1508年)
風の乱流のスケッチ(ダヴィンチ、1513年)


カラスのいる麦畑(ゴッホ、1890年)

木曽路ノ奥阿弥陀ケ滝(葛飾北斎、1833年)


糸杉と星の見える道(ゴッホ、1889年)
星月夜(ゴッホ、1889年)
富士三十六景より(歌川広重、1859年)
阿波鳴門の風波、(歌川広重)

2013年11月5日火曜日

正答率0.8%の問題

ダヴィデです。


2日の、
読売新聞(埼玉県欄)に興味深い記事がありました。

<記事の概要>
3月に行われた埼玉県公立高校入試の数学で、正答率が0.8%しかない「難問」が3題あったことがあった。
数学は2010年度以降、4年連続で平均点が50点(100点満点)を下回った。(42.4点。最も平均点の高い国語は65.6点。)
合否は合計点で決まるため、数学が難しすぎると、勝負は数学以外の教科になる。結果、「中学生の数学離れが進むのではないか?」、という懸念が生まれる。


埼玉県立総合教育センターのHPはこちら。(真ん中の平成25年度 入学者選抜学力検査結果)

新聞に載っていた問題(正答率0.8%の三問のひとつ)がこちら。





埼玉県教育局員さんのコメント

「思考力が問われるが、難しい問題ではない。『三平方の定理』など、授業で学んだ知識で解けるはず。」「(受験生は)一見して難しい問題を避けている。」



その通り!!実際に僕もこの問題を解いてみたのですが、本当にいわゆる「良問」だと思いました。

受験用の問題なので、みなさん制限時間3分で考えてみてください。


ただ一方で、実際の教育現場である、中学校の先生や、塾の先生から「難しすぎる」という声が上がっていることを考えると、「それもそうかもな」と思います。


個人的にはこういう問題は好きだし、残して欲しいと思うけど、それで数学離れが進んだら元も子もないし・・・・難しい議題ですね。



僕なりの解法は明後日アップします。


p.s.
松江北高校出前授業、サイエンスカフェも、いよいよ来週に迫りました。
しっかり準備をしたいと思います。




2013年10月19日土曜日

ファンタスティックな授業

ダヴィデです。



先日、このブログに投稿しましたが、夏休みに伊豆大島に行ったので、
今回の台風での伊豆大島のニュースを見ると、非常にショックです。

来週も木~金に台風が来るかもしれないみたいなので、準備が必要ですね。



さて、僕も後期の授業では、物理専攻ですから、

量子力学、電磁気学、熱力学、回路、複素関数などの授業をとってるのですが、
中でも「非線形」という授業があり、これがなかなかファンタスティックな授業です。


まず、
「いきなり非線形は難しいから、その前に線形の話をしますね」
という感じでスタートするのですが、突然非線形の話になっていたり、
また戻ってたり。

非線形の重要なテーマであるカオスの話もあるのですが、

「あの黒板がカオスだよなー」
なんて友達としゃべってたら注意されたり。

では何がファンタスティックなのかというと、
「問題は君たち自身で探してください。何が問題で、どうアプローチしていくか。こちらから問題を出して、その解を求めてほしいとは思ってません。」
と先生がおっしゃる点。



例えば、
微分方程式を解け。
という問題で、

「リッカチ型、いやベルヌーイ型だ。」
「積分因子使わないと解けないかー」

みたいな会話をしてる理系の大学生は(僕も含めて)結構多いと思うんですけど、

多分こういうことは少し数学のセンスがあれば、ちょちょっとトレーニングして身につくのかと思います。

もっと本質的な部分を自問自答していくトレーニングをもっともっと積みたいなーと思っていたので、
非線形は面白いです。わからないことだらけで。それで単位もらえるかはわからないですけど汗。


来月の松江北高校出前授業の準備をしているのですが、そんなことを考えている今日この頃でした~。




2013年2月22日金曜日

Mathematica(2) ~カオス!?~


行きつけの本屋のサイエンスコーナーのスペースが半減しました(涙)


おはようございます。ダヴィデです。

前回の、Mathematicaの話の続きです。


どうせ全部0になると思いながら、
式(1)式(2)の手法で求めたときの差を求めてみたのですが・・・・




(横軸はn、縦軸はx_n(式(1)式(2)の手法で求めたときの差)



「あれ?」「何だこりゃ?」n=50ぐらいのところまではいい感じ。そこからはメチャクチャ・・・。





先生の解説をまとめます。

この写像は「ロジスティック写像」という「カオス写像」の一つ。

数値計算では無限桁を扱えないため、少数第何位か(20位?50位?100位?)では、誤差が出てきてしまいます。
式(1)では誤差を含んだ値を代入し、また代入し・・・という作業を繰り返しているため、誤差は次第に大きくなっていきます。(指数関数的に増える。)
一方、式(2)はストレートに求めているため、誤差はない(厳密解)


(3)では、n=1の誤差は少数第17乗のオーダー。そこから次第に誤差は成長し、n=50付近で、少数第3位、第2位のオーダーになってしまいます。そして、n=55ぐらいからはマイナス1乗のオーダーの誤差になる。そもそも解が01の値域しか持たないのだから、n=55以降の式(1)の方の値は近似的にも成り立たない、全く意味のないもの。



つまり、
 初期条件(この場合、x_0)と運動方程式がわかっていても、将来(x_n)を予測できない!!
 これはニュートン力学的にはあってはならぬ話です。

(1)で「収束しない」と言ったのですが、解はあるので、「ランダム」というわけではなくて、規則性はあります。

また、x_0の値がほんの少し(例えば0.10.1000001)違うだけでも、将来は全く違うものとなります。これは(2)の式を考えればわかるのですが、nが大きくなれば、2^nはメチャクチャ大きくなります。初項の差が小さくても、sin関数の周期が2πであることを考えれば、明らかにx_nは全く違うものになります。

これを初期値鋭敏性、あるいはバタフライ効果と呼ぶらしいです。この赤字の性質は「カオス」の持つ性質です。
(※一般項が求まる場合、つまりランダムではない場合でも今回のようにカオスと呼ぶ。)



 この「ロジスティック写像」は生物の世代交代を表したりするのに用います。個体数が少ない時はほぼ繁殖率(式(1)の4の部分)に比例し、あまり繁殖しすぎると、住処やエサがなくなって次の世代は減る。

 係数(式(1)の4)を変えた場合の「カオスの窓」等の話は領分を超えているので、控えます(笑)。



感想

1・・・・・・Mathematicaはうまく使わないといけない!
2・・・・・・カオス≠混沌

1は言わずもがな。スパコン等も結局使うのは人間ですから。
2:混沌は「天地が開かれる前の状態」ですからね~。規則がある時点で混沌ではないですよね。概念的なものを訳すのは難しい?

3・・・・・・アウトプットするって大切ですね。

2013年2月20日水曜日

Mathematica


先週はチョコ食べ過ぎました。


どうも。ダヴィデです。

二回目の投稿なので、サイエンスではないのですが、がっつりした内容にしたいと思います。


僕は先日、有名数式処理ソフトMathematica”の実習の課題に取り組んでいました。

Mathematicaとは何ぞや?という方はこちら。wikipediaのページです。



その課題というのは以下のようなものでした。


課題(1)




x_1からx_100まで求め、プロットせよ。
(僕は、初項x_0=0.0175 としました。)


まあ、これは簡単です。
ListPlot(グラフ化する関数), Table(並べる関数), Nest(繰り返す関数)を使えば、
n=0,1,2,……,100において
















のようになります。(横軸がn、縦軸はx_n)

<このグラフを見ての感想>
部分的には面白い動きをしているが(n=7080ぐらいのところなど)、全体を通してみると、特に周期性もなさそうだし、収束もしそうにない。皆さんはこのグラフを見て、どう思いますか?


課題(2)


(1)の解であることを確かめよ。



これは式(1)の右辺x_n(2)を代入すれば、倍角の公式(sin2θ=2sinθcosθ)を使って暗算でも確かめられますね。0<x_0<1 ですから、






と置換して、初項でも確認できます。
ちなみにこういうとき、Mathematicaでは、FullSimplifyという関数を使います。



課題(3)
nについて、[(2)での値][(1)での値]をし、プロットせよ。


「この課題やる意味あんのかよ」って思いますよね?
(2)(1)の数列の一般項なんだから、引き算したって全部0になるだけだろ・・・

そう思いながら、やってみると・・・。




続きは次回!!


最後に・・・
食べたチョコは妹が友達にもらってきた友チョコです。
大学になると配給がないので辛いですね。